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最高裁判所第二小法廷 昭和41年(オ)450号 判決 1966年9月16日

上告人(被告・控訴人) 東京商銀信用組合

右訴訟代理人弁護士 石原豊昭

被上告人(原告・被控訴人) 飯野キミ

右訴訟代理人弁護士 仁科三郎

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人石原豊昭の上告理由第一、二点について。<省略>

同第三点ないし第七点について。

控訴人(上告人)が高木に本件各契約を締結する代理権があると信じて同人と右各契約を締結したことは認められない旨および控訴人は訴外篠崎良子らの持参した一件書類を審査し、右の関係書類に関し訴外東京相互銀行に照会した程度で、篠崎らの言により、右の必要書類は被控訴人(被上告人)の意思に基づいて真正に作成されたものと軽信し、右書類によって被控訴人との間の本件各契約を締結した旨の原審の判断は、証拠関係に照らし、相当であり、右のような場合には、本件各契約の効力について表見代理に関する民法の規定の適用もしくは類推適用があると解することはできない旨の原審の判断は正当である。したがって、原判決に所論の違法はなく、所論は、ひっきょう、原判決を正解しないでこれを攻撃し、原審の専権に属する証拠の判断および事実の認定を非難し右と異なった見解に立って原判決を攻撃するに帰するから、採用できない。<以下省略>。

(裁判長裁判官 奥野健一 裁判官 草鹿浅之介 裁判官 城戸芳彦 裁判官 石田和外 裁判官 色川幸太郎)

上告代理人石原豊昭の上告理由<省略>

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